2026年02月06日
遺留分って何?なぜこんな制度があるの?

はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。あいおい事務所では、遺言書作成や相続手続きを数多くお手伝いしてきましたが、近年特に増えているのが「遺留分」に関するご相談です。
「せっかく遺言を書いたのに、なぜトラブルになるのか」その背景には、この遺留分制度への誤解があるように感じます。
遺留分とは「最低限守られた相続の権利」
遺留分とは、法律で定められた一定の相続人に保障された、最低限の相続分のことです。配偶者や子、場合によっては親には、「たとえ遺言があっても、全く相続できない状態にはしない」という趣旨で設けられています。
つまり、遺言があっても「すべてを自由に決められるわけではない」というのが、日本の相続制度の考え方です。
なぜ、ここまで強い制度が必要なのでしょうか
遺留分制度は、「争いを生まないため」に作られた制度です。昔も今も、相続をきっかけに家族関係が壊れてしまうことは少なくありません。
・特定の子だけが優遇される
・長年連絡を取っていなかった家族が排除される
・感情のもつれが、財産分与に反映されてしまう
そうした事態を防ぐために、「最低限の取り分」を法律が担保しています。
それでも遺留分トラブルが起きてしまう理由
本来は争いを防ぐための制度なのに、なぜ遺留分侵害額請求が増えているのでしょうか。実務を通じて感じるのは、「制度」ではなく「想い」が伝わっていないことが多い、という点です。
遺言書には財産の分け方は書かれていても、「なぜそうしたのか」「どんな気持ちで決めたのか」が書かれていないケースが少なくありません。
遺留分の請求は、お金だけの問題ではありません
遺留分侵害額請求は、法律上は「金銭の請求」です。しかし、実際に請求される方の多くは、「お金が欲しい」だけではありません。
・自分の存在を無視された気がする
・これまでの家族関係への不満が積み重なっていた
・最後くらい、きちんと向き合ってほしかった
そんな気持ちが、請求という形で表に出てくることも多いのです。
遺留分は「家族関係の通知表」のようなもの
遺留分トラブルは、突然起きるようでいて、実は長年の関係性の結果であることがほとんどです。だからこそ、遺留分は単なる法律問題ではなく、家族関係の集大成とも言えます。
あいおい事務所では、「どうすれば請求されないか」だけでなく、「どうすれば、想いが伝わるか」を大切にしながら、遺言・相続のサポートを行っています。

