2026年06月25日
成年後見制度を利用していると売却が進みにくい理由〜知っておきたい制度のポイント〜

はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。「親が成年後見制度を利用しているのですが、自宅を売却したいです」
このようなご相談を受けることが増えています。
ただ、実際に進めていくと「思ったより時間がかかる」「なかなか話が進まない」と感じる方が多いのも事実です。
これは、制度の性質上、やむを得ない部分があります。
成年後見制度は「自由に売るための制度」ではない
まず理解しておきたいのは、成年後見制度は自由に財産を処分するための制度ではないという点です。あくまで、
・本人の財産を守る
・本人の生活を支える
ことが目的です。
そのため、「売却したい」という意思だけでは進められず、本人にとって必要かどうかが重要になります。
家庭裁判所の関与が必要になる
特に、ご本人の自宅(居住用不動産)を売却する場合は、家庭裁判所の許可が必要です。・なぜ売却が必要なのか
・売却以外の方法はないのか
・売却後の生活はどうなるのか
こうした点を整理し、書面で説明する必要があります。
「すぐ売りたい」は通用しない
施設入所や資金の都合で「早く売りたい」という状況もあると思います。しかし、成年後見制度では、スピードよりも適正性・必要性が重視されます。
そのため、一般の売却と同じ感覚で進めると「なぜこんなに時間がかかるのか」と感じてしまうのです。
価格や条件も慎重に見られる
売却価格についても「適正な価格であるか」が厳しく確認されます。極端に低い価格や、急ぎすぎた条件では、許可が下りない可能性もあります。
家族の気持ちとのズレも起きやすい
ご家族としては「管理が大変だから売りたい」「施設費用のために売却したい」という思いがあります。一方で制度は、あくまで本人中心です。
このズレが、戸惑いにつながることもあります。
司法書士ができるサポート
司法書士は、・後見制度の理解をサポート
・家庭裁判所への申立て書類の作成
・売却の流れの整理
を通じて、スムーズに進めるお手伝いをします。
あいおい事務所では「なぜ進まないのか分からない」という不安を一つずつ解消しながら進めています。
制度を理解することが一番の近道
成年後見制度が関わる不動産売却は、確かに手間も時間もかかります。ただ、その仕組みを理解して進めることで、無駄な遠回りを防ぐことができます。
焦らず、段取りよく進めることが大切
「早く売らなければ」と焦る気持ちは自然です。ただ、このケースでは焦らず段取りを整えることが、結果的に一番の近道になります。

