2026年05月19日
共有者の一人だけが固定資産税を払っている場合どうなる?

はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。共有不動産のご相談の中で、意外と多いのが「固定資産税を一人で払い続けているんです…」というケースです。
相続で兄弟や親族と共有になったものの、実際には一人の方が毎年支払いをしている――こうした状況は決して珍しくありません。
今回は、この「固定資産税を一人で払っている」場合に起こりやすい問題についてお話しします。
固定資産税は本来どう負担するもの?
共有不動産の固定資産税は、法律上は共有者全員が負担するものと考えられます。つまり、本来は
・持分に応じて負担する
・共有者同士で分担する
というのが基本です。
ただし実務上は、市区町村からの納税通知書は、代表者一人に届くことが多く、その方がまとめて支払っているケースが多いのです。
「とりあえず払っておく」が続くと…
例えば、こんなケースがあります。相続した実家を兄弟3人で共有しているものの、
・近くに住んでいる長男が毎年支払い
・他の兄弟は特に関与していない
という状況です。
最初は「とりあえず払っておくよ」という軽い気持ちだったとしても、これが10年、20年と続くとどうなるでしょうか。
・負担している人に不満がたまる
・他の共有者は負担している意識が薄い
・話し合いのきっかけがない
という状態になりやすくなります。
後から請求できるのか?
では、一人で支払い続けた場合、後から他の共有者に請求できるのでしょうか。一般的には、持分に応じて負担すべきものですので、他の共有者に対して求めることができる場合もあります。
ただし、実際には
・長年何も言わなかった
・記録が残っていない
・関係が悪化している
といった事情から、スムーズにいかないことも多いです。
現場では「今さら言いづらい」「関係が悪くなりそうで言えない」という声もよく聞きます。
費用負担はトラブルのきっかけになりやすい
共有不動産では・固定資産税
・修繕費
・管理費
といった「お金」の問題が、トラブルのきっかけになることが少なくありません。
特に固定資産税は毎年必ず発生するため、放置すると静かに不満が積み重なっていく問題になりやすいのです。
早めに整理しておくことが大切
こうした問題を防ぐためには、・誰が支払うのか
・どのように分担するのか
・将来的にどうするのか
といった点を、できるだけ早い段階で整理しておくことが大切です。
あいおい事務所でも、共有不動産のご相談では「実際に誰がどの費用を負担しているのか」といった現状を丁寧に確認しながら、今後の整理方法をご提案しています。
共有不動産は、放っておくと少しずつ問題が大きくなっていくことがあります。
もし、固定資産税を一人で負担している状況が続いている場合は、一度立ち止まって整理してみることが、将来のトラブルを防ぐ一歩になるかもしれません。

