Category
メニュー
2026年07月04日

昔の成功体験から抜け出せなかった会社

経営サポート
はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。
25年間、地域で多くの会社経営者の方と関わってきました。会社設立、事業承継、不動産、相続、資金繰り、社員問題など、さまざまな相談を受ける中で感じるのは、「昔うまくいったやり方」が、今の時代には合わなくなっているケースが増えているということです。
もちろん、過去の成功体験は大切です。会社をここまで育ててきたのは、その経験や努力があったからです。ただ、一方で、その成功体験が強すぎることで、変化できなくなってしまうこともあるように感じています。
今回は、「昔はこれでうまくいった」が、逆に会社を苦しくしてしまうことがある、というテーマについて書いてみたいと思います。

「昔はこれで良かった」が危険信号になることも
例えば、昔は営業しなくても紹介が自然に来た会社があります。地域のつながりも強く、競合も少なく、お客様との距離も近かった時代です。
ところが今は、人口減少、価値観の変化、ネット社会、価格競争など、経営環境が大きく変わっています。
それでも、「うちは昔からこのやり方だから」「今さら変える必要はない」という感覚のまま進んでしまう会社があります。
すると、少しずつお客様が減り、社員も辞め、気づいた時には「なぜか苦しい」という状態になってしまうことがあります。
怖いのは、急に悪くなるわけではなく、じわじわ進むことです。
だからこそ、本人も周囲も、変化の遅れに気づきにくいのかもしれません。

時代が変わると「当たり前」も変わる
以前、ある経営者の方が、「最近の若い社員はすぐ辞める」と話していました。
ただ、よく聞いてみると、休みが取りにくかったり、昔ながらの厳しい指導が続いていたり、社員との対話が少なかったりと、今の時代とのズレが少しずつ起きていました。
もちろん、昔のやり方が全部悪いわけではありません。実際、昔の経営者の方々の頑張りや責任感には、本当に頭が下がります。
ただ、社会全体の価値観が変わっている以上、「今の時代に合う形」に少しずつ調整していく必要もあるのだと思います。
これは社員対応だけでなく、お客様対応、採用、営業、情報発信など、あらゆる場面で起きています。

変化できる会社は柔らかい
逆に、長く続いている会社を見ると、「変化が上手」という共通点があります。
ただ、それは派手に新しいことをやるという意味ではありません。
例えば、「若い社員の話を聞いてみる」「SNSは苦手だけど少し勉強してみる」「昔のやり方を一度見直してみる」など、小さな変化を積み重ねている会社です。
そして、そういう会社は不思議と社内の空気も柔らかいです。
「昔はこうだった!」と否定するのではなく、「今はそういう考え方もあるんだね」と受け止める余裕があります。
この柔らかさが、結果的に会社を長持ちさせているのかもしれません。

変わることは負けではない
経営者の方と話していると、「変える=今までを否定する」と感じてしまう方もいます。
でも、本来はそうではないと思います。
時代に合わせて変化するというのは、「会社を続けたい」「社員を守りたい」「お客様に必要とされたい」という思いがあるからこその行動です。
むしろ、本当に強い会社ほど、時代を見ながら柔軟に変わっています。
司法書士の仕事でも、昔と今では相談内容がかなり変わりました。相続、空き家、後見、事業承継、DX、人手不足など、求められる役割も変化しています。
だからこそ、私自身も、「昔はこうだった」に固執しすぎないように気をつけています。
変化の大きい時代だからこそ、「今の時代に合っているかな?」と時々立ち止まって考えてみることが、会社を長く続けるヒントになるのかもしれません。