2026年01月10日
「後継者がいない」と感じている会社に共通していること

はじめに
こんにちは、あいおい事務所の清水です。「うちは継ぐ人がいなくてね…」この言葉は、本当によく伺います。
ただ、実際にもう少しお話を聞いていくと、本当に人がいないというより「関わるきっかけがなかった」だけというケースも少なくありません。
こんな状況、思い当たることはないでしょうか
たとえば、次のような場面です。・息子さんや娘さんは別の仕事をしていて、会社の話をほとんどしていない
・幹部社員はいるが、経営の数字や判断までは共有していない
・「まだ早い」と思って、将来の話題を避けてきた
・忙しくて、育てるというより任せる余裕がなかった
・そもそも継ぐ意思があるかどうかを確認したことがない
こうした状態が続くと、自然と「後継者がいない」という認識になってしまいます。
でも、最初から明確な後継者が決まっている会社の方が、むしろ少ないのが実情です。
後継者はいる・いないではなく関わっているかどうか
承継が進んでいる会社を見ると、特別なことをしているわけではありません。・月1回だけ経営の話をする時間をつくっている
・現場ではなく、取引先との打ち合わせに同席してもらっている
・決算書を一緒に見ながら説明している
・小さな判断を任せて、あとで振り返りをしている
そんな、少しずつの関わりの積み重ねです。
最初から「継ぐ人」と決めているわけではなく、関わる中で、向き・不向きや意思が見えてくる。
結果として自然に次の役割が定まっていく、という流れが多いように感じます。
社長の中にある遠慮がブレーキになることも
また、こんなお気持ちもよく聞きます。「無理に背負わせるのは気の毒でね」
「本人の人生もあるから、こちらからは言い出しにくい」
とてもよく分かります。
ただ、会社のこれからについて何も伝えないままだと、相手もどう関わっていいのか分からないまま時間が過ぎてしまいます。
重い話でなくても構いません。
「将来どう思う?」
「少し会社のことも見てみる?」
その一言が、最初のきっかけになることもあります。
承継は決めることより共有することから始まる
事業承継というと、大きな決断や制度の話を思い浮かべがちですが、実際のスタートはもっと日常的なものです。・会社の現状を共有する。
・社長の考えを少し言葉にしてみる。
・一緒に考える時間を持つ。
それだけでも、会社の未来の見え方は変わってきます。
「いない」と思っていたところに、道が見えてくることもある
これまで関わらせていただいた中でも、最初は「後継者はいない」と話されていた会社が、数年後には社内外の人材と役割分担をしながら、無理のない形で事業を続けている例もあります。特別な才能や準備があったわけではなく、少しずつ関わりを増やしていった結果です。
承継は、誰かを急いで決めることではありません。
まずは、会社のこれからを共有してみること。
そこから始まることが多いのだと思います。

