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2026年03月11日

遺産分割がこじれないための第一歩は「財産の見える化」

財産目録
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
遺産分割がこじれる原因のひとつに、「財産が見えていない」という問題があります。
ご本人は「うちは大した財産はない」と思っていても、子どもたちにとってはそうとは限りません。
むしろ、分からないことが一番の不安になります。

「全部出しているつもり」が一番危ない
実際によくあるのは、
・通帳がいくつあるのか分からない
・昔の定期預金が解約されているのか不明
・証券口座の存在を一部しか知らない
・貸しているお金、立替えているお金が曖昧
・名義だけ子どもにしている預金がある

ご本人は「全部出しているつもり」でも、家族から見ると「何かまだあるのでは?」という疑念が残ることがあります。
一度その疑いが生まれると、話し合いはスムーズに進まなくなります。

金額よりも透明性
例えば、預金が2,800万円と3,000万円。
その差が200万円あったとしても、説明があれば多くの場合は納得できます。
しかし、
「あとから別の通帳が出てきた」
「聞いていない口座があった」
こうなると、金額以上に信頼が揺らぎます。

遺産分割で大切なのは、公平感よりも透明性です。
全部を開示している。隠し事がない。そう感じられることが、安心につながります。

財産一覧をつくるという選択
では、何をすればいいのか。特別なことではありません。

・預金口座の一覧
・不動産の所在地
・保険の契約内容
・借入金の有無
・連帯保証の有無
これを一枚にまとめておくだけでも、大きく違います。

60代後半になり、「そろそろ整理しておこうかな」と思ったときが、ちょうど良いタイミングかもしれません。
元気なうちなら、「あの通帳はもう解約したよ」「これは孫のために取ってある」と説明もできます。
亡くなった後では、説明はできません。

見せる勇気が家族を守る
財産を見せることに、少し抵抗がある方もいらっしゃいます。
「まだ早い」
「お金目当てだと思われたくない」
そのお気持ちも分かります。

でも、隠しておくことが、結果的に疑いを生むこともあります。
上手に遺産分割を進めるコツは、難しい法律論ではなく、きちんと見せること
それだけで、家族の空気は変わります。
将来、子どもたちが「ちゃんと全部教えてくれていたよね」と言ってくれたら。それは、何よりの財産かもしれません。