2026年01月29日
家族間のトラブルになりそうなとき、司法書士は中立でいられる?

はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。相続や家族の手続きのご相談で、よくこんな不安を聞きます。
「兄弟でもめそうなんですが、司法書士さんは中立でいてもらえますか?」
「誰か一人の味方になることはありませんか?」
とても大切な視点だと思います。
相続の場面では、感情が動くのは自然なこと
相続は、財産の話であると同時に、家族関係の話でもあります。長年積み重なってきた不満、親との関わり方の違い、「自分ばかりが動いている」という思い。
こうした感情が表に出てくるのは、決して珍しいことではありません。
だからこそ、「誰が正しいか」ではなく、「どうすればこれ以上こじれずに進められるか」
という視点がとても大切になります。
司法書士の立場は「特定の人の代理人」ではありません
司法書士は、裁判で争ったり、誰かの権利を強く主張する代理人ではありません。その代わりに、相続全体を俯瞰し、手続きとして成立する形を整える立場にあります。
誰か一人の意見や利益だけを優先してしまうと、あとで必ず歪みが生じます。
だからこそ、法律上の整理と、現実的な落としどころの両方を見ながら、冷静に状況を確認していきます。
「中立」であることは、「冷たい」ことではありません
「中立」と聞くと、感情を切り捨てられてしまうのではないか、と感じる方もいらっしゃいます。しかし実際には、感情を無視するのではなく、理解したうえで、一度整理することが必要なのです。
司法書士は、気持ちはきちんと受け止める。ただし感情に引きずられすぎない。
そのバランスを大切にしています。
トラブルになりそうなときほど、役割を見極めます
すでに感情の対立が激しく、話し合いが難しい状況では、司法書士だけで対応するのが適切でない場合もあります。その際には、弁護士への相談を勧める、家庭裁判所の手続きを検討する、といった選択肢も含めて、正直にお伝えします。
それもまた、中立を保つために必要な判断だと考えています。
会社が関係する相続・承継の場合も同じです
会社が絡む相続では、家族の感情に加えて、・会社の存続
・社員への影響
・取引先との関係
といった要素も絡んできます。
この場合も、誰か一人の立場に偏るのではなく、会社全体にとってどうあるべきかを冷静に考える必要があります。
司法書士は、個人と会社、両方の視点を行き来しながら整理していきます。
まとめ|中立だからこそ、できる役割があります
司法書士は、家族の中で「誰かの味方」になる存在ではありません。でも、話し合いが成り立つ土台を整える第三者でありたいと思っています。
もめそうだからこそ、早めに専門家を入れる意味があります。

