2026年01月14日
相続人の中に認知症の人がいる場合はどうなるの?〜相続手続きが進められないこともあります〜

はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。今回も、相続に関する「よくある疑問・質問」にお答えします。
相続のご相談を受けていると、最近とても増えているのがこのケースです。
「相続人の一人が認知症なのですが、手続きはどうなりますか?」
「母が認知症なのですが、私が代わりに署名できますか?」
結論から言うと、認知症などで判断能力がない場合、その方自身が遺産分割協議をすることはできません。
相続は相続人全員の合意が必要です
遺言書がない場合、遺産の分け方は、相続人全員で話し合って決める必要があります。これを「遺産分割協議」といいます。
しかし、認知症などで判断能力がない方がいる場合、その方は法律上、契約や協議をすることができません。
つまり、
・遺産分割協議書に署名できない
・同意したことにならない
・手続きが進められない
という状況になってしまいます。
家族が代わりに決めることはできません
よく、「家族だから私が代わりに決めてもいいですよね?」というご質問をいただきます。しかし法律上、家族であっても勝手に代理することはできません。
もしそのまま手続きを進めてしまうと、後から無効になる可能性があります。
相続は大切な財産に関わることなので、法律上も慎重に扱われているのです。
成年後見制度が必要になることがあります
このような場合、一般的には 成年後見制度 を利用します。家庭裁判所に申し立てを行い、認知症の方の代わりに法律行為を行う成年後見人を選任してもらいます。
その後、後見人が本人の代理人として、遺産分割協議に参加することで、相続手続きを進めることができます。
ただし、後見制度の申立てには
・書類の準備
・家庭裁判所の審査
・一定の期間
が必要になるため、手続きが長引くこともあります。
実はよくある相続のストップ原因
相続手続きが進まない理由として、「相続人の認知症」は実務でも非常に多いケースです。例えば、
・相続人の一人が高齢の親
・兄弟の一人が認知症
・施設に入所している相続人がいる
こうした場合、成年後見の手続きが必要になることがあります。
あいおい事務所からのひとこと
相続は、いつ起こるか分からない出来事です。そのため、ご家族の状況によっては思いがけない手続きが必要になることもあります。
あいおい事務所では、相続手続きのサポートだけでなく、成年後見の申立てやその後のサポートまで含めてお手伝いしています。
「この場合どうなるのだろう?」そんな疑問がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
ご家族の状況に合わせて、一番無理のない進め方を一緒に考えていきましょう。

