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2026年07月17日

「親切な人」が近づいてきた時に注意したい高齢者トラブル

老後生活設計
はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。
高齢者トラブルというと、強引な訪問販売や詐欺をイメージされる方が多いと思います。
しかし実際の相談現場では、「怖い人」に騙されたというより、親切な人との関係の中で問題が起きているケースも少なくありません。
今回は、高齢者支援や後見相談の現場で感じる、「親切な人」と高齢者トラブルについてお話したいと思います。

最初は助けてくれる良い人だった
例えば、
・ゴミ出しを手伝ってくれた
・買い物をしてくれた
・庭木を切ってくれた
・電球交換をしてくれた
そんな小さな親切から始まることがあります。
高齢になると、
・重い物を持つのが大変
・脚立作業が危ない
・外出が負担
・相談相手が少ない
など、今まで普通にできていたことが少しずつ難しくなることがあります。
そのため、親切にしてくれる人の存在は、とてもありがたいものです。
実際、地域で支え合うこと自体は、とても大切なことだと思います。
ただ、その関係が少しずつ変化し、
・お金を貸してほしい
・通帳を預かろうか?
・契約を代わりにやっておくよ
・このリフォーム業者紹介するよ
などに発展していくケースがあります。

孤独感が判断を鈍らせることも
特に、一人暮らしの高齢者の場合、話し相手の存在がとても大きくなることがあります。
例えば、
・子どもが遠方
・配偶者を亡くした
・近所付き合いが減った
・地域との関わりが少ない
という状況だと、誰かが来て話を聞いてくれるだけでも安心感につながります。
すると、
・この人は自分の味方
・悪い人ではない
・頼れる存在
という気持ちが強くなり、冷静な判断が難しくなることがあります。
実際の相談でも「親切にしてもらっていたから断れなかった」「疑うのが悪い気がした」というお話は少なくありません。

家族と知らない関係ができていることも
最近は、家族が遠方に住んでいるケースも増えています。
そのため、家族が知らないうちに、
・頻繁に出入りする人がいる
・通帳管理を手伝っている人がいる
・家の鍵を持っている人がいる
という状況になっていることもあります。
もちろん、すべてが悪いわけではありません。
ただ、問題なのは「誰が、どこまで関わっているのか」を家族も本人も整理できていないケースです。
例えば、
・いつの間にかお金の管理を任せていた
・契約の話に同席していた
・不動産売却を勧めていた
など、後から大きな問題になることもあります。

住まいの問題とつながるケースも多い
特に多いのが、住まいに関する相談です。
例えば、
・屋根工事
・外壁塗装
・庭木剪定
・不用品回収
・空き家管理
などです。
高齢になると、自宅管理が大きな負担になっていきます。
そこに「自分が手配してあげる」「安くやってくれる業者がいる」と親切に近づいてくるケースがあります。
もちろん、本当に助けてくれる方もいます。
しかし一方で、不必要な工事や高額契約、ずさんな工事につながるケースもあるため注意が必要です。

後見制度は人間関係も含めて考える必要があります
後見制度というと、「財産管理」のイメージを持たれることがあります。
しかし実際には、
・誰と関わっているのか
・どんな支援を受けているのか
・孤立していないか
など、生活全体を見ていくことがとても重要です。
特に高齢者支援では、「悪い人を排除する」だけでは解決しないケースも多くあります。
なぜなら、ご本人にとっては、その人が数少ないつながりになっていることもあるからです。
だからこそ、頭ごなしに否定するのではなく、
・他に頼れる人はいるか
・地域とのつながりを増やせるか
・家族とどう連携するか
を考えていくことが大切だと感じています。

司法書士清水のコメント
私は、高齢者支援の現場で、「孤独」が背景にあるケースを多く見てきました。
高齢者トラブルは、単なるお金の問題ではなく、
・孤独
・不安
・身体の衰え
・地域との関係
・家族との距離感
など、様々なものが重なって起きていることがあります。
だからこそ、法律だけで解決しようとしても限界があります。
あいおい事務所では、後見制度や法律手続きだけでなく「どう安心して暮らし続けられるか」という視点を大切にしています。
誰かに頼ることは悪いことではありません。
ただ、その頼り方や関係性を、一度整理してみることも大切なのかもしれません。