2026年05月04日
任意後見・財産管理・死後事務の違いをまとめて解説します

はじめに
こんにちは、あいおい事務所の清水です。前回は、「おひとりさまの老後には3つの備えがある」というお話をしました。
・任意後見
・財産管理等委任契約
・死後事務委任契約
この3つですね。
すると、ほぼ必ずこんな質問をいただきます。
「正直…違いがよく分からなくて」「どれか一つやれば十分じゃないんですか?」
はい、実はここが一番ややこしいところ。
今日はこの3つの違いを、できるだけシンプルに整理してみます。
まずはイメージで考えてみましょう
ポイントは「いつのサポートか」です。実はそれぞれ、担当する時間帯が違います。
とてもシンプルに言うと、
・元気な今→財産管理
・判断力が落ちた後→任意後見
・亡くなった後→死後事務
という役割分担なんです。
人生を「前・中・後」で支える仕組み、と考えると分かりやすいですね。
(1)財産管理等委任契約(いまの安心)
これは、まだ元気なうちから使えるサポートです。例えば、
・通帳の管理や振込
・役所や銀行の手続き
・入院や施設入所の契約
・日常の支払い代行
「ちょっと不安だから手伝ってほしい」
そんな今この瞬間を支える仕組みです。
実は、私の実感ではこの契約が一番ニーズが多いです。
「後見までは大げさだけど、少しサポートがほしい」
そんな方にぴったりなんですね。
(2)任意後見契約(もしもの将来の安心)
こちらは、認知症などで判断力が低下したときの備え。自分で契約や手続きができなくなった場合に、あらかじめ決めておいた人が法的な代理人として動ける制度です。
例えば、
・不動産の売却
・施設入所契約
・銀行手続き
・各種契約の代理
など、法律行為を正式に代わって行えます。
いわば「将来の自分の代わりの人」を決めておく仕組みです。
(3)死後事務委任契約(亡くなった後の安心)
そして、実は一番知られていないのがこれ。亡くなった後の手続きをお願いする契約です。
・葬儀や火葬
・納骨やお墓の手配
・電気ガス携帯の解約
・役所や年金の手続き
・遺品整理
人が亡くなると、本当にたくさんの事務手続きがあります。
家族がいれば自然にやってくれますが、身寄りがない方は「やる人がいない」という問題が起きます。
その最後のバトンを預かるのが死後事務委任なんです。
どれか一つでは足りない理由
よく「任意後見だけ契約すればいいですよね?」と聞かれます。でも、任意後見は生きている間だけ。亡くなった後のことはできません。
逆に死後事務だけでは、生前のサポートがありません。
だからこそ、この3つはセットで考えるのが安心なんです。
将来の不安は、分解すると軽くなります
「なんとなく不安…」という気持ちも、こうして整理してみると、・今の不安
・将来の不安
・亡くなった後の不安
に分かれます。
一つずつ備えていけば、ちゃんと安心に変わります。
難しく考えなくて大丈夫です。
一緒に、できるところから整えていきましょう。

