2026年06月28日
遺言書はいつ作るべき?「まだ早い」と思っている方へ

はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。終活のご相談の中で「遺言書って、まだ元気なうちに作る必要はありますか?」「正直、まだ早い気がするのですが…」という声をよくいただきます。
お気持ちはとてもよく分かります。
ただ実務の現場からお伝えすると、遺言書は早すぎるより遅すぎる方が問題になることが多いのが現実です。
「まだ早い」と感じるのは自然なこと
遺言書という言葉には、どうしても「最期の準備」というイメージがつきまといます。そのため、
・まだ元気だから必要ない
・もう少し先でいい
と感じるのは、ごく自然なことです。
実際、無理に作る必要はありません。
ただ一方で「元気だからこそできる準備」でもあるという視点は大切です。
判断能力があるうちにしかできない
遺言書は、法律上「意思能力」が必要とされています。つまり内容を理解し、自分の意思で決められる状態でなければ作成できません。
年齢に関係なく、下記の理由などによって急に作れなくなるケースもあります。
・認知症の進行
・体調の急変
「そろそろ考えよう」と思ったときにはすでに選択肢が限られている、ということも実務では少なくありません。
実務で多い「作っておけばよかった」という声
相続の現場でよく聞くのが「遺言があれば、もっとスムーズだったのに」というご家族の声です。特に下記のような場合は、遺言書があるかどうかで手続きや負担が大きく変わります。
・不動産がある
・相続人が複数いる
・家族関係が少し複雑
逆に言えば、遺言書は家族に余計な負担や迷いをかけないための準備ともいえます。
一度作っても、何度でも見直せる
「今決めてしまっていいのか不安」という声もよくあります。ただ、遺言書は一度作ったら終わりではありません。
内容はいつでも書き直すことができます。
・家族構成が変わった
・考え方が変わった
・財産状況が変わった
そうしたタイミングで見直していけばよいのです。
むしろ、一度も作らずに機会を逃してしまうことの方がリスクといえます。
遺言書は「気持ちを伝える手段」でもある
遺言書というと、財産の分け方ばかりに目が向きがちですが、実務では「なぜその内容にしたのか」という背景もとても大切です。・この家は長男に任せたい
・この預金は長年世話になった家族に渡したい
そうした理由や想いがあるだけで、受け取る側の納得感は大きく変わります。
無理に急ぐ必要はないが、先延ばしにしすぎない
終活全体にもいえることですが、遺言書も「急いで作るもの」ではありません。ただし「まだ早い」と思い続けて何もしていない状態が続くと、いざというときに間に合わない可能性があります。
まずは、
・自分の財産を整理する
・家族のことを考えてみる
その延長線上に、遺言書があると考えていただければ十分です。
あいおい事務所では遺言書の作成だけでなく、その方の想いやご家族の状況を踏まえた内容の整理からお手伝いしています。
「まだ早いかもしれないけれど、少し気になる」そんな段階からでも、どうぞお気軽にご相談ください。
