2026年04月07日
インターネット情報だけで相続手続きを進めて大丈夫?

はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。最近、「相続手続きって、ネットで調べれば自分でできるんですよね?」というご相談を受けることがとても増えています。確かに、今はインターネット上に相続に関する情報があふれており、手続きの流れや必要書類も簡単に調べることができます。
ただ、実務の現場にいる立場からお伝えすると、「ネット情報だけで相続手続きを進めること」には、思っている以上のリスクが潜んでいます。
インターネットの情報は「一般論」にすぎない
インターネットで見られる相続情報の多くは、あくまで一般的なケースを前提に書かれています。しかし、相続は一人ひとり状況が違います。
・相続人の構成
・財産の内容(不動産・預貯金・負債)
・家族関係の背景
・過去の贈与や援助
・遺言の有無
これらが少し違うだけで、取るべき手続きや注意点は大きく変わります。
ネットの情報が「間違い」なのではなく、自分のケースにそのまま当てはまらないことが多いのです。
財産調査・相続人調査の「抜け」が起きやすい
ご自身で相続手続きを進める場合、特に多いのが「調べたつもりでも、実は漏れがあった」というケースです。例えば、
・昔の預金口座が見つかっていない
・名義が古いままの不動産がある
・前婚の子が相続人になることを知らなかった
こうした見落としは、手続きが終わった「後」に発覚することも多く、その結果、やり直しや新たなトラブルに発展してしまうことがあります。
「手続き」に目が向きすぎて、大切な視点が抜け落ちる
ネットで調べると、どうしても「どの書類を出すか」「どう書くか」といった作業面に意識が向きがちです。しかし、相続で本当に大切なのは、
・将来トラブルにならないか
・他の相続人がどう感じるか
・税金や次の世代への影響はどうか
といった一歩先の視点です。
ここを考えずに進めてしまうと、「手続きは終わったけど、モヤモヤだけが残った」ということも少なくありません。
専門家に依頼する意味は「楽をすること」ではありません
相続手続きを専門家に依頼するというと、「自分でできることを任せるのはもったいない」と感じる方もいらっしゃいます。ただ、私たち司法書士が大切にしているのは、手続きを終わらせることではなく、安心して次に進める状態をつくることです。
相続は、人生で何度も経験するものではありません。
だからこそ、「大丈夫だろう」で進めるのではなく、一度立ち止まって、専門家の視点を入れることが、結果的にご自身とご家族を守ることにつながります。
