2026年03月12日
遺言はあるけど…本当にこの内容で良かったのか、今さら不安で

はじめに
こんにちは、司法書士の清水です。あいおい事務所には、「遺言があるから安心だと思っていたのに、相続が始まってから不安になった」というご相談を多くいただきます。
今回は、実際によくあるご相談をもとに、対話形式でお伝えします。
相談者 「父が生前に遺言を書いてくれていたんです。
周りからは遺言があるなら安心だねと言われるんですが…正直、最近になって不安になってきて。」
清水 「そう感じられる方、とても多いですよ。遺言がある=すべてスッキリ、とは限らないんですよね。
どんな点が一番引っかかっていますか?」
相談者 「兄が実家の不動産を相続して、私は預貯金だけです。
父の遺言にはだいたい同じくらいになるようにしたと書いてあったんですが、実際にどう評価されているのかは、正直よく分からなくて…。」
清水 「なるほど。同じくらいのつもりという言葉は、遺言ではよく出てきます。
ただ、気持ちとしての平等と、法律上・評価上の平等が一致しないことも少なくないんです。」
相談者 「そうなんですね…。
数字をきちんと見たわけでもないのに、文句を言うのは違うのかなと自分を抑えてしまって。」
清水 「そのお気持ち、とても自然だと思います。
相続は、金額の問題だけではなく、これまでの家族関係や、親との思い出も重なりますからね。」
相談者 「でも、遺言なんですよね。
今さら何か言ったら、父の想いを否定することになりませんか?」
清水 「そう感じて、言葉を飲み込んでしまう方は多いです。
ただ、遺言があるからといって、不安や疑問を持ってはいけないわけではありません。」
相談者 「遺留分という制度があると聞いたことはありますが、正直、請求すると揉めそうで怖いです。」
清水 「確かに、進め方を誤ると関係がこじれることもあります。
ただ、遺留分はすぐに請求するための制度というより、今の状況を客観的に整理するための物差しとして考えることもできるんです。」
相談者 「請求するかどうかは、その先の話、ということですね。」
清水 「そうです。
まずは、
・財産がどう評価されているのか
・自分は何に引っかかっているのか
を整理することが大切です。
その上で、どう動くかを一緒に考えればいいんですよ。」
遺言があっても、不安になるのは自然なこと
遺言は、相続を円滑に進めるための大切な手段です。ただし、すべての気持ちまで解決してくれるわけではありません。
「平等にしたつもり」「同じくらいになるはず」その言葉と、受け取る側の実感がずれることもあります。
あいおい事務所が大切にしていること
あいおい事務所では、「請求すべきか」「手続きを進めるべきか」という結論を急ぐ前に、気持ちと状況を一緒に整理することを大切にしています。無理に答えを出さなくて大丈夫です。
話すことで、見えてくる選択肢もあります。
「こんなこと、相談していいのかな」そう感じた時こそ、一度立ち止まってみてください。
相続は、手続きだけでなく、人生の節目でもあります。
あいおい事務所は、その節目に寄り添う存在でありたいと考えています。
