2026年07月15日
このまま土地を持ち続けて大丈夫?地主が感じる漠然とした不安の正体

目 次
はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。最近、地主の方から「このまま土地を持ち続けていて本当に大丈夫でしょうか?」というご相談がとても増えています。
これまでは、土地は持っていれば価値が上がる、いざとなれば貸せる・売れるという前提で考えられてきましたが、今は状況が大きく変わってきています。
固定資産税や管理費は上がり続け、空き家や空き地の問題も深刻化し、思うように活用もできない、そんな現実に直面している方が多いのです。
特に多いのが、「なんとなく不安だけど、何が問題なのか分からない」という状態です。
例えば、親から相続した土地をそのままにしている方で「草刈りや管理が大変になってきた」「遠方に住んでいて見に行けない」「近隣から苦情が来ないか心配」といった声がありますが、これらは単なる管理の問題に見えて、実は将来の大きなリスクの入り口になっていることが少なくありません。
また「子どもに迷惑をかけたくない」というお気持ちもよく伺います。
ある地主の方は「自分の代ではなんとかなるが、子どもはこの土地をどう思っているか分からない」とおっしゃっていました。
実際に話を聞いてみると、子ども世代はその土地に思い入れがなく「できれば現金で残してほしい」と考えているケースも多く、ここに親世代との認識のズレが生まれます。
このズレを放置したまま相続が起きると、共有になったり、誰も管理しなくなったりと、さらに問題が複雑化してしまいます。
さらに最近は、税理士や管理会社に任せているから大丈夫と思っていたが「税金の計算や日々の管理はしてくれても、将来の方向性までは相談できていなかった」と気づく方も増えています。
つまり、「誰にも全体を見てもらえていない」という状態が、地主の不安を大きくしているのです。
では、この不安の正体は何かというと、一言でいえば「将来の見通しが立っていないこと」にあります。
土地を持ち続けるのか、活用するのか、売却するのか、誰に引き継ぐのか、その方向性が決まっていないために、今の状態が正しいのか分からず、不安だけが積み重なっていくのです。
大切なのは、「まだ何も問題が起きていない今」の段階で、一度立ち止まって全体を整理することです。
例えば、その土地は収益を生んでいるのか、将来も維持できるのか、相続した場合に誰が引き継ぐのか、分けることができるのか、こうした視点で見ていくと、今まで見えていなかった課題が少しずつ見えてきます。
あいおい事務所では、単に手続きだけでなく、こうした「これからどうしていくか」という部分も含めて一緒に整理していくことを大切にしています。
地主の問題は、法律・税金・不動産・家族関係が複雑に絡み合うため、一つの視点だけではなかなか解決できません。
だからこそ、今の状況を丁寧に整理し、将来の方向性を見える形にしていくことが、不安を安心に変える第一歩になります。
「まだ大丈夫」と思っている今こそが、実は一番大切なタイミングです。
無理に結論を出す必要はありませんが、一度立ち止まって考えてみる、そのきっかけを持つことが、先祖代々の土地を守り、次の世代へとつないでいくことにつながるのではないでしょうか。
