実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2026年07月03日

親からの援助、名義や贈与は大丈夫?〜「助けてもらう」からこそ気をつけたいポイント〜

不動産関連
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
住宅購入のご相談でよくあるのが「親から資金援助を受けるケース」です。
「頭金を出してもらった」「少しでも負担を軽くしてあげたいと親が言ってくれた」
とてもありがたいことですし、実際に多くのご家庭で見られる場面です。
ただその一方で、名義や贈与の扱いをきちんと整理していないことで、後から困るケースも少なくありません。

「もらったお金」は基本的に贈与です
親から資金を受け取った場合、原則としてそれは「贈与」として扱われます。
一定の要件を満たせば、住宅取得資金の贈与について非課税制度を使える場合もありますが、手続きをしないままにしていると、後から贈与税の問題が出てくることもあります。
「家族だから大丈夫」と思いがちな部分ですが、税務の取り扱いは意外とシビアです。

名義と出資のバランスが大切です
もう一つ大事なのが、不動産の名義(持分)と出資額の関係です。
例えば、親から多くの資金援助を受けたのに、すべて子ども名義で登記してしまうと、その差額が「贈与」とみなされる可能性があります。
逆に親の名義を入れた場合は将来的に、
・相続の対象になる
・売却や管理に親の同意が必要になる
といった影響も出てきます。

将来の相続も見据えておく
親からの援助は、その場の資金計画だけでなく、将来の相続にもつながる話です。
他に兄弟姉妹がいる場合「住宅資金の援助」が、後の遺産分割でどう扱われるか。
気持ちの問題も含めて、トラブルのきっかけになることもあります。

「気持ち」と「手続き」を分けて考える
親としては「子どもに少しでも楽をさせてあげたい」という想いがあります。
子どもとしても「ありがたい」と感じるのは自然なことです。
ただ、その気持ちとは別に、手続きや名義はきちんと整理しておくことが、結果として家族関係を守ることにつながります。

司法書士としてお伝えしたいこと
私たちは、登記の際に名義や持分を確認しますが、その背景にある資金の流れや家族関係も、とても大切に見ています。
少しの違いが、将来の大きな問題につながることもあるからです。

安心して受け取るために
親からの援助は、とても温かいものです。
だからこそ、後から不安やトラブルに変わらないように、事前にしっかり整理しておくことが大切です。
「もらったから大丈夫」ではなく「きちんと整えて受け取る」
そのひと手間が、これからの安心につながります。

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