実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2026年03月06日

家族で意見が分かれたとき、空き家はどう考えればいい?

不動産関連
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
空き家のご相談で、実は一番多いのが「家族の中で意見がまとまらないんです」というケースです。
・自分は売却したい
・兄弟は残したいと言っている
・誰も強く決めようとしない
そんな状況のまま、時間だけが過ぎてしまっていることも少なくありません。

空き家の問題は「正解が一つではない」
空き家の扱いには、これが絶対の正解、というものがありません。
立場によって見え方が変わるからです。
例えば、
・近くに住んでいる人 → 管理の負担を現実的に感じている
・遠方に住んでいる人 → 思い出の場所として残したい気持ちが強い
・経済的負担をしている人 → 早く整理したい
・親の気持ちを尊重したい人 → 手放すことに抵抗がある
それぞれが間違っているわけではないのです。

話し合いが止まる理由は「感情」と「情報不足」
意見がまとまらないとき、多くの場合、感情の問題(思い出・責任感・遠慮)と現実の情報不足(費用・条件・今後の見通し)が混ざっています。
「なんとなく反対」「よく分からないから決められない」
この状態では、前に進めません。

まずは結論ではなく現状を共有する
いきなり売るか残すかを決めようとすると、話はまとまりません。
その前に、
・今、年間どれくらい費用がかかっているか
・建物の状態はどうか
・将来さらに負担が増えそうか
こうした現状を家族で共有することが大切です。
現実が見えると、感情だけの議論になりにくくなります。

「誰かが我慢する解決」は長続きしない
よくあるのが「じゃあ自分が管理するよ」と一人が背負ってしまう形です。
その場は収まりますが、数年後、
・負担が重くなる
・不満が積み重なる
・次の世代に問題が残る
という形で、再び問題が表面化することがあります。
空き家は、長い時間に関わる問題です。
一時的な我慢ではなく、続けられる形が大切です。

第三者が入ると整理できることも多い
家族だけで話していると、下記の事が影響して、本音を言いにくいことがあります。
・遠慮
・感情
・これまでの関係性
そこに専門家が入ることで、
・法律面
・費用面
・現実的な選択肢
を整理しながら、冷静に話ができることも少なくありません。

まとめ:空き家の話し合いは「決める場」ではなく「整理する場」
空き家の話し合いは、無理に結論を出す場ではありません。
まずは、 それぞれの考えを知り、現状を共有し、現実的な選択肢を見ていく。
その積み重ねが、結果として納得できる方向につながっていきます。

PageTop