実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2026年02月07日

施設入所のための自宅売却〜金額以上に大切にしたい視点〜

不動産関連
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
「親が施設に入ることになり、自宅を売却する予定です」
最近、このようなご相談がとても増えています。
施設探しや手続きに追われる中で「家のことは早く片づけてしまいたい」と思うのも無理はありません。
ただ、司法書士としてお伝えしたいのは、施設入所に伴う自宅売却は、金額だけで判断しない方がよいという点です。

「売らなければならない」と思い込んでいませんか?
まず一度立ち止まって考えていただきたいのは、本当に今すぐ売却が必要なのかという点です。
・施設費用は他の資金で当面まかなえる
・しばらく空き家として管理できる
・将来の選択肢として残しておきたい
こうした可能性がある場合、急いで売却しないという選択もあります。

親御さんの気持ち、置き去りになっていませんか?
長年住んだ家を離れることは、親御さんにとって大きな出来事です。
「もう住まないから売る」と頭では分かっていても、気持ちが追いつかないこともあります。
「売却することをどう感じているのか」を一度、ゆっくり聞いてみてください。
それだけでも、後悔の少ない売却につながります。

施設費用と売却時期のバランス
施設費用を理由に「すぐ現金化しないといけない」と考えてしまうケースも多いです。
ただ、
・売却を急げば価格が下がりやすい
・時間をかければ条件が良くなることもある
という点も忘れてはいけません。
スピードと金額のバランスを考えることが大切です。

家族間での認識をそろえておく
施設入所に伴う売却では「誰のための売却なのか」が曖昧になりがちです。
・親の生活のため
・家族の負担を減らすため
・将来の相続を見据えて
目的を共有しておかないと、後から意見の食い違いが生じることもあります。

司法書士の立場から見た安心の進め方
司法書士は「売るか・売らないか」「今か・後か」を一緒に整理する立場です。
あいおい事務所では、不動産業者に話を進める前の段階から、ご本人・ご家族の状況を伺いながら整理をお手伝いしています。

自宅売却は、親の人生の一区切り
施設入所に伴う自宅売却は、単なる不動産取引ではありません。
親御さんの人生の一区切りでもあります。
だからこそ「急がず、置き去りにせず、納得して」進めることが何より大切だと感じています。

PageTop