実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2026年01月06日

空き家の管理は誰がする?家族で揉めやすいポイント

不動産関連
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
空き家のご相談で、実はとても多いのが「管理の話になると、家族の空気が悪くなる」というケースです。
売る・残すといった大きな方針以前に、誰が管理するのかという問題が、家族関係をぎくしゃくさせてしまうことがあります。

空き家の管理は「誰かが自然にやるもの」ではない
空き家になると、
・草刈り
・換気
・雨漏りや破損の確認
・近隣対応
といった管理が必要になります。
ところが多くのご家庭では、「気づいた人がやる」「近くに住んでいる人がやる」という、あいまいな前提のまま時間が過ぎていきます。
このあいまいさが、後々の不満につながります。

管理の負担は、気づかないうちに偏っていく
実務の現場でよく見るのは、
・実家の近くに住んでいる
・長男・長女だから
・性格的に放っておけない
といった理由で、特定の一人が管理を担い続けているケースです。
最初は「できる人がやればいい」と思っていても、数年続くと「なぜ自分ばかりが…」という気持ちが積み重なっていきます。

お金と手間の話は、感情が絡みやすい
管理には、時間だけでなくお金もかかります。
交通費、道具代、修繕費。
固定資産税の支払いも含め、「誰がどこまで負担するのか」が曖昧なままだと、不満が表面化しやすくなります。
特に兄弟間では、「使っていないのに負担している」「動いていないのに口だけ出す」といった感情が生まれやすい部分です。

共有名義の空き家ほど、管理は難しい
空き家が共有名義の場合、法的には全員が所有者です。
しかし、現実には全員が同じ熱量で関わることはほとんどありません。
その結果、責任の所在があいまいになり、「誰がやるべきなのか」「誰の判断なのか」が分からなくなってしまいます。

管理の話は「早め・軽め」にしておく
管理の話というと、「売るかどうか」「将来どうするか」といった重いテーマに直結しがちです。
ですが、最初から結論を出す必要はありません。
・今は誰が何をするのか
・費用はどう分担するのか
・いつ見直すのか
この最低限の整理だけでも、後の揉め事を防ぐことができます。

管理をきっかけに、方向性が見えてくることもある
管理の負担や費用を整理していく中で、「このまま持ち続けるのは大変だね」「そろそろ方向性を考えようか」と、自然に次の話につながることもあります。
無理に結論を急がず、現実を共有することが大切です。

まとめ:管理は家の問題ではなく家族の問題
空き家の管理は、単なる作業の話ではありません。
誰が、どこまで、どんな気持ちで関わるのか。
そこを整理せずに放置すると、家族関係にしこりを残してしまうことがあります。
管理の話が出た今こそ、小さくてもいいので、家族で共有する一歩を踏み出してみてください。

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