2026年02月01日
家族を役員・従業員にする前に考えたいこと

はじめに
こんにちは、司法書士の清水です。会社設立の場面で、よくあるご相談の一つが、「妻(夫)を役員に入れた方がよいですか?」「家族に手伝ってもらう予定ですが、従業員にした方がいいですか?」というものです。
ご家族が協力してくれることは心強いことですし、実際に小規模な会社ではよくある形です。
ただ、最初に少しだけ整理しておいた方がよい点もあります。
役員にするということの意味
役員になると、単なる「手伝い」ではなく、会社の運営に責任を持つ立場になります。例えば、
・法的な責任
・任期の問題
・役員変更登記の手続き
といった実務も発生します。
「とりあえず名前だけ入れておこう」という形で始めると、後から変更が必要になったときに、意外と手間がかかることもあります。
従業員にする場合も社会保険などの検討が必要
従業員として雇用する場合は、・給与の支払い
・社会保険や雇用保険
・源泉所得税の処理
などが関係してきます。
家族だから簡単、というわけではなく、形式は通常の従業員と同じです。
節税だけを目的にすると無理が出ることも
ご相談の中には、「家族に報酬を払えば節税になりますか?」というものもあります。もちろん一定の仕組みはありますが、実態に合わない形で設定すると、後々問題になる可能性もあります。
節税だけでなく、実際の働き方や責任の範囲に合っているかどうかを考えることが大切です。
仕事と家庭の関係も含めて考える
家族で事業を行う場合、経営の問題が家庭にも影響することがあります。意見の違いや責任の所在があいまいなまま始めると、後で感情面の負担が大きくなることもあります。
最初に、
・役割分担
・報酬の考え方
・意思決定の方法
を話し合っておくだけでも、その後の運営は安定しやすくなります。
形を決める前に、少し立ち止まる
家族に関わってもらうこと自体が問題なのではありません。大切なのは、「どの形が一番無理なく続けられるか」を設立時に一度考えてみることです。
あいおい事務所でも、制度の説明だけでなく、実際の運営イメージをお聞きしながら整理することを大切にしています。
会社設立は手続きですが、その先にあるのは人と人との関係です。
そこを少し丁寧に考えておくことが、長く続く会社づくりにつながります。
