2026年07月26日
これで間違いなし!わかりやすい相続の進め方

はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。「相続って結局、どんな順番で進むんですか?」というご質問はとても多くいただきます。
個別の手続きは何となく聞いたことがあっても、全体の流れが見えないと不安になりますよね。
今回は、実際のご相談事例を交えながら、相続の最初から最後までの流れを分かりやすくお伝えします。
まずは全体像を知ることが安心につながる
例えば、60代の女性の方が「銀行、税金、不動産とバラバラに考えてしまって頭が混乱している」とご相談に来られましたが、相続は大きく流れで捉えることで整理しやすくなります。基本的には@相続人の確定、A財産の調査、B分け方の話し合い(遺産分割)、C各種名義変更や解約手続き、という順番で進んでいきます。
この流れを知っているだけで「今どこにいるのか」「次に何をすればいいのか」が見えるようになります。
(1)相続人の確定からスタート
最初に行うのは、誰が相続人になるのかを正確に確認することです。戸籍を出生から死亡までさかのぼって取得し、相続関係を確定させます。
「家族構成は分かっているから大丈夫」と思われがちですが、前婚のお子さんがいるケースや、認識していない相続人がいるケースも実際にあります。
ここが曖昧なままだと、その後の手続きがやり直しになることもあるため、最初の重要なステップです。
(2)財産の調査で全体を把握する
次に、どのような財産があるのかを調べていきます。預貯金、不動産、保険、有価証券などのプラスの財産だけでなく、借入や保証債務などのマイナスの財産も含めて確認する必要があります。
例えば、通帳が見つからない場合でも、郵便物や過去の取引履歴から銀行を特定できることもあります。
最初から完璧を目指す必要はありませんが、全体像をつかむことが大切です。
(3)遺産分割協議で分け方を決める
相続人と財産が確定したら、誰がどの財産をどのように引き継ぐかを話し合います。これを遺産分割協議といいます。
ここでよくあるのが「とりあえず平等に」と考えて不動産を共有にしてしまい、後から売却や管理で困るケースです。
数字だけでなく、それぞれの生活状況や思いも踏まえながら、無理のない分け方を考えることが大切です。
(4)名義変更や解約手続きへ
分け方が決まったら、実際の手続きに進みます。銀行口座の解約や名義変更、不動産の相続登記、保険金の請求などを行っていきます。
この段階になると、必要書類もある程度まとまっているため、比較的スムーズに進むことが多いです。
ただし、書類の不備や相続人の押印漏れなどで手戻りが発生することもあるため、丁寧に進めることが大切です。
全体の期間はどれくらいかかるのか
実際の期間としては、スムーズに進めば3か月から6か月程度で一通り完了するケースが多いですが、相続人が多い場合や、連絡が取りづらい場合、不動産の問題がある場合などは、1年以上かかることもあります。焦って進めるよりも、状況に応じて一つひとつ整理していくことが結果的には近道になることが多いです。
気持ちの整理と並行して進めることが大切
相続は単なる手続きの流れではなく、ご家族の気持ちの整理とも重なっていきます。あるご相談者の方は「流れが分かったことで安心でき、家族とも落ち着いて話ができた」とお話しされていました。
全体像を知ることは、手続きを進めるためだけでなく、気持ちを整えるためにも大切なことです。
迷ったときは今どこにいるかを確認する
途中で迷ったときは「今、自分たちはどの段階にいるのか」を確認してみてください。それだけで、次に何をすればいいのかが見えてきます。
それでも分からない場合は、全体の流れを一緒に整理することもできますので、無理に一人で抱え込まなくても大丈夫です。
相続は一つひとつの手続きをこなすことも大切ですが、それ以上に「全体の流れをつかむこと」が安心につながります。
焦らず、一歩ずつ進めていきましょう。
