2026年07月23日
相続手続きはどれくらいの期間がかかるのか?目安と注意点

はじめに
こんにちは!司法書士の清水です。「相続って、どれくらい時間がかかるものなんですか?」というご質問はとても多くいただきます。
早く終わらせたいというお気持ちがある一方で、実際には思ったより時間がかかるケースも少なくありません。
今回は、実際のご相談事例を交えながら、相続手続きにかかる期間の目安と、時間がかかる理由、注意点についてお伝えします。
一般的な目安は3か月から6か月程度
例えば、相続人が配偶者とお子さん1人、財産も預貯金と自宅のみという比較的シンプルなケースでは、スムーズに進めば3か月から6か月程度で一通りの手続きが完了することが多いです。戸籍の取得、財産の確認、遺産分割協議、そして名義変更という流れが順調に進めば、このくらいの期間で落ち着くイメージです。
思った以上に時間がかかるケースもある
一方で、70代の男性からのご相談では、相続人が兄弟姉妹を含めて8人おり、そのうちの一人と連絡がなかなか取れず、最終的に1年以上かかってしまったというケースもありました。このように、相続人が多い、遠方に住んでいる、関係が疎遠などの場合は、それだけで時間がかかる要因になります。
時間がかかる主な理由とは
相続手続きで時間がかかる理由はいくつかありますが、代表的なものとしては、戸籍の収集に時間がかかるケース、財産の全体像がなかなか見えないケース、相続人同士の話し合いに時間がかかるケースなどが挙げられます。特に遺産分割の話し合いは、それぞれの生活状況や思いが関係するため、すぐに結論が出ないことも珍しくありません。
期限がある手続きには注意が必要
ここで注意したいのが、相続には「期限がある手続き」もあるという点です。例えば、相続放棄は原則として3か月以内、相続税の申告は10か月以内といった期限があります。
「ゆっくりでいい」と思っているうちに、気づいたら期限が近づいていたというケースも実際にありますので、全体の流れとあわせて、期限のあるものだけは意識しておくことが大切です。
早く終わらせることが必ずしも良いとは限らない
あるご相談者の方は「とにかく早く終わらせたい」と急いで遺産分割を進めた結果、後から「やっぱりこうしておけばよかった」と感じる部分が出てきてしまいました。相続は一度決めてしまうとやり直しが難しいものです。
時間をかけるべきところはしっかり時間をかけることも、結果的には大切なポイントになります。
無理のないペースで進めることが大切
一方で、何となく先延ばしにしてしまい、何年も手つかずになってしまうケースもあります。特に不動産の名義変更をしないまま放置してしまうと、次の相続が発生してさらに複雑になることもあります。
焦りすぎず、しかし放置もしない、このバランスがとても重要です。
気持ちの整理と手続きのバランス
相続は、手続きのスピードだけでなく、ご家族の気持ちの整理とも関係してきます。「まだ気持ちがついていかない」という時期も自然なものですし、その中で少しずつ進めていくことが大切です。
ある方は「少しずつでも進めていくことで、気持ちの整理にもつながった」とお話しされていました。
目安を知って、安心して進める
期間の目安を知っておくことで「遅れているのではないか」といった不安を減らすことができます。そして、ご自身の状況に合わせて無理のないペースで進めていくことが大切です。
もし進め方に迷ったときは、全体のスケジュールを一緒に整理することで、見通しが立ちやすくなります。
相続手続きは、短距離走ではなく、どちらかというとマラソンのようなものです。
焦らず、一つひとつ着実に進めていくことが、結果的には一番の近道になります。
