実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2026年02月28日

相続人は分かっているつもり〜戸籍を取ったら「知らない相続人」が出てきた話〜

相続人
はじめに
こんにちは、清水です。
相続手続きのご相談で、かなりの確率で出てくる言葉があります。
「相続人は、母と私と妹の3人だけなので大丈夫です」
「家族関係はシンプルですから」

お気持ちはよく分かります。
毎日顔を合わせている家族=相続人、という感覚になりますよね。
でも、ここに実は大きな落とし穴があります。
相続では、「今の家族関係」ではなく「戸籍上の家族関係」が基準になるからです。

知らない相続人が出てきた例
以前、こんなケースがありました。
お父さまが亡くなり、「相続人は母と子ども2人だけ」と思って手続きを始めたご家族。
ところが、戸籍を出生までさかのぼって集めてみると、若い頃に一度結婚・離婚していて、前の奥さまとの間にお子さんがいることが分かりました。
つまり、会ったこともない異母兄弟が相続人だったのです。

ご本人たちも初めて知る事実でした。
当然、その方にも法律上の相続権があります。
遺産分割協議には署名押印が必要ですし、連絡も取らなければなりません。
「どうやって連絡を…?」「突然お金の話をして大丈夫?」
精神的な負担は想像以上です。
もしこれが、不動産の売却直前や、急いで手続きをしなければいけないタイミングだったら…。スケジュールは一気に止まってしまいます。

相続人の確定が大事
実は、
・前妻との子
・認知した子
・養子
・代襲相続(亡くなった兄弟の子ども)
こういったケースは、決して珍しくありません。
ドラマのような特別な話ではなく、日常的に起きています。

だからこそ、相続ではまず最初に「相続人の確定(戸籍調査)」がいちばん大事な土台になります。
これは、ご家族の性格や仲の良さとは関係なく、淡々と確認すべき事実確認作業なんですね。

まずは戸籍調査
「うちは単純だから大丈夫」そう思ったときほど、一度きちんと戸籍を取ってみる。
それだけで、後の安心感がまったく違います。
相続は、焦らず、順番に。土台を整えてから進めるのが一番の近道です。
困ったときは、私たちも一緒に整理しますので、気軽に声をかけてくださいね。

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