実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2025年12月10日

不動産がある場合、相続対策は何から手をつけるべき?

遺産相続
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
相続対策のご相談の中で、特に多いのがこんなケースです。
「預金はそれほど多くないのですが、自宅と実家の土地があります」
「不動産がある場合、まず何から考えればいいのでしょうか?」
実は、相続対策で一番つまずきやすいのが不動産の扱いです。
そして、多くの方が「何となく後回し」にしてしまっています。

まず考えてほしいのは「誰が、どう関わるのか」
たとえば、こんなご家庭を想像してみてください。
・ご自宅にご夫婦で住んでいる
・子どもは2人、すでに独立
・実家の土地は今は使っていない
この場合、「不動産が2つある」というだけで、相続対策の難易度は一気に上がります。
まず考えるべきなのは、「誰が相続するか」ではなく、「誰がどう関わるか」です。
・自宅は誰が住み続けるのか
・実家の土地は残すのか、売るのか
・将来の管理や固定資産税は誰が負担するのか
ここが曖昧なままだと、相続後に家族が立ち止まってしまいます。

「とりあえず共有」は、本当に楽な選択?
よくあるのが、「子ども2人で平等に共有にすればいいですよね?」というご相談です。
確かに、その場では公平に見えます。
しかし数年後、こんな声を聞くことがあります。
「売りたい人と、残したい人で意見が合わない」
「管理や修繕の話になると、話し合いが進まない」
共有不動産は、誰か一人が決断できない状態を生みやすいのです。
仲の良かった兄弟でも、関係がギクシャクしてしまうことがあります。

不動産は「分け方」より「出口」を考える
相続対策では、「どう分けるか」よりも最終的にどうするか(出口)」を考えることが大切です。
・将来、売却する予定はあるか
・誰が主導して判断するのか
・売却する場合、時期はいつ頃か
これを決めずに相続を迎えると、「動かしたくても動かせない不動産」になってしまいます。

あいおい事務所が不動産対策で重視していること
あいおい事務所では、不動産の相続対策を「登記をどうするか」だけで考えません。
司法書士を中心に、弁護士・税理士・不動産鑑定士など11の士業が連携するLTRコンサルティングパートナーズ、さらに不動産・片付け・リフォーム・売却まで支援できるオーケストライフと共に、
・法律的にできること
・税務上の影響
・実際に売れるのか、使えるのか
・相続後の暮らしに無理がないか
を一体で考えています。

不動産があるなら「元気な今」が一番の対策時期
不動産の相続対策は、判断できる人が元気なうちでなければ進められません。
「まだ住んでいるから」「そのうち考えればいい」
そう思っている間に、選択肢が減ってしまうこともあります。
完璧な答えを出す必要はありません。
まずは、「この不動産、将来どうなったら家族は助かるだろう?」そこから考えることが、立派な相続対策です。

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