2025年12月09日
自宅は売る?残す?相続対策で一番悩ましい選択

はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。相続対策のご相談の中で、ほぼ必ずと言っていいほど出てくるのが、「この家、将来どうしたらいいでしょうか?」という問いです。
今住んでいる自宅は、単なる財産ではありません。
家族の思い出が詰まった場所であり、生活の基盤でもあります。
だからこそ、「売る」「残す」という判断は、とても難しいものです。
よくあるご家庭のケースを考えてみましょう
たとえば、こんなご家庭です。・ご夫婦で自宅に暮らしている
・子どもは2人、すでに独立して別の地域に住んでいる
・子どもからは「将来は戻る予定はない」と言われている
この場合、親御さんはこう悩まれます。
「家は残した方がいいのだろうか」「でも、相続した子どもが困らないだろうか」
実はこの悩み、とても多いのです。
「残したい気持ち」と「現実」の間で揺れる
親としては、「できれば自宅は残してあげたい」「いつでも帰れる場所であってほしい」という想いがあるかもしれません。一方、相続する側の子どもは、
・すでに持ち家がある
・遠方に住んでいる
・管理や固定資産税が負担になる
といった現実を抱えています。
ここをすり合わせないまま相続を迎えると、
「残してもらったけれど、どうしていいか分からない家」になってしまうことがあります。
「とりあえず相続」は、後で家族を悩ませる
「とりあえず相続してから考えよう」この判断が、後々の負担につながるケースは少なくありません。・売却したくても、兄弟の同意が取れない
・空き家になり、管理が行き届かない
・近隣からの苦情や、固定資産税の負担が重くなる
自宅は、相続した瞬間から責任が発生する財産です。
感情だけでなく、現実的な視点が欠かせません。
自宅を「売る」ことは、冷たい選択ではない
「売る」という選択に、罪悪感を持たれる方もいます。ですが、実務の現場で感じるのは、自宅を売却したことで、家族が楽になったケースも多いということです。
・相続人全員が納得できる形で現金化できた
・管理の負担がなくなった
・次の生活資金に充てられた
大切なのは、「残すか・売るか」ではなく、家族にとって無理のない形かどうかです。
あいおい事務所が考える「自宅」の相続対策
あいおい事務所では、自宅の相続対策を「感情」か「法律」のどちらか一方で判断しません。司法書士を中心に、弁護士・税理士・不動産鑑定士など11の士業が連携するLTRコンサルティングパートナーズ、さらに不動産・片付け・リフォーム・売却まで支援できるオーケストライフとともに、
・法律的にどう分けられるか
・税金や費用はどうなるか
・実際に売れるのか、住み続けられるのか
・相続後の暮らしに無理がないか
を一緒に整理していきます。
正解はひとつではありません
自宅を「残す」「売る」、どちらが正解ということはありません。大切なのは、
・親の想い
・子どもの現実
・家族全体のこれから
この3つが、きちんと重なっているかどうかです。
相続対策は、家をどうするかを考えることで、家族の未来を考える時間にもなります。
