実際の相談事例を元に、様々なお悩みを司法書士清水敏博のコラムでご紹介します。

2026年03月23日

家族信託を急がせる営業に注意すべき理由

老後生活設計
はじめに
こんにちは。司法書士の清水です。
最近、「家族信託をやった方がいいと言われたのですが…」というご相談が増えています。
家族信託は、
・認知症への備え
・財産管理
・不動産の承継
などに有効な仕組みです。
ただ、その分かりやすさから、「とりあえず家族信託をやりましょう」と勧められるケースも見受けられます。

万能な制度ではありません
家族信託は便利な仕組みですが、
・すべての財産に使えるわけではない
・設計を誤るとトラブルになる
・家族の理解が不可欠
といった特徴があります。
例えば、
・受託者(管理する人)の負担が大きい
・兄弟間で不公平感が出る
・思っていた使い方ができない
というケースもあります。

急いで決めるものではない
ご相談の中には、「認知症になる前に急いでやりましょう」「今やらないとできなくなります」と言われ、不安になって契約してしまった方もいらっしゃいます。
確かに、判断能力があるうちに準備することは大切です。
ただ、それと急いで契約することは別です。

本当に家族信託が必要か?
大切なのは、「そのご家庭にとって本当に必要か」という点です。
場合によっては、
・遺言で十分なケース
・財産管理等委任契約で足りるケース
・そもそも対策を急がなくてよいケース
もあります。
すべての方に家族信託が必要なわけではありません。

家族で共有することが大切
家族信託は、名前の通り家族が関わる仕組みです。
そのため、
・誰が管理するのか
・どう使うのか
・将来どう引き継ぐのか
を家族で共有しておくことがとても重要です。
一部の人だけで決めてしまうと、後からトラブルになることもあります。

制度ではなく「暮らし」を考える
終活の対策は、
・制度ありき
・商品ありき
で考えるものではありません。
大切なのは、「これからどう暮らしたいか」「家族にどう引き継ぎたいか」です。
家族信託は、そのための手段の一つにすぎません。
もし提案を受けたときは、その場で決めず、一度立ち止まって整理してみてください。
一つひとつ状況を見ながら、無理のない形を一緒に考えていきましょう。

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